スパーフードに潜む闇 – チョコレート

最近、日本YouTubeなどでもダークチョコレートが健康に良いと多くの医師や栄養専門家が言っているのを多く見かける。確かにチョコレートの原料であるカカオにはポリフィノールや、フラボノイドといった強力な抗酸化作用を持つ成分が含まれているためフリーラジカルを中和し、体を酸化から守ってくれるという作用があり、これが、がん予防、認知力の向上、美肌、心臓の健康に貢献するなど、多くの慢性病予防に役立つのだが、いつも言っているように、だからと言ってすべてのチョコレートが良いわけではない。

例えば、セロリが血液を浄化してくれ健康に良いと言っても同時にセロリは残留農薬が非常に高いため、農薬を使用したセロリを食すれば体に悪い影響を与えるのと同じだ。

有機栽培か、農薬かということは置いておいたとしても、この世には最低のチョコが数多くあり、またダークチョコレートには世界的に社会問題となっている思いっきりダークな影があることも知っておいた方が良いだろう。

高級ヅラした最低なチョコレート

例えばGodiva(ゴディバ)といえば、「高級」イメージが売りで、空港の免税店などに行けば今でも高級な値段で売られ、日本の方が何箱もレジに抱えていく商品だ。

免税でせっかくお手頃価格で手に入れた高級品が、贈る人の健康にとって最低であることも是非心得ておきたい。

日本語ラベルは、アメリカラベルに比較すると表示不足で不明瞭なものが多く散見するが、以下の原材料を一つでも見たら要注意。

  • Corn Syrup (異性化液糖、果糖ブドウ糖溶液) = 高果糖コーンシロップで、砂糖の数倍の甘さを持ち、果糖ベースのため一気に肝臓で消化されるので、脂肪肝、糖尿などの原因となる。コーラ、スプライト、その他ジャンクフードの甘味料として広く利用され、小児糖尿病、肥満が増加している第一の原因とされている。
  • Hydrogenated Fat (水素添加油脂) = ようするに悪名高きトランス脂肪酸
  • Carageenan (カラギーナン) = 海藻ベースの添加物で、アイスクリームや化粧品に粘りを持たせるのに使用される。炎症を誘発させるほか、発ガン性、胃腸障害、などが指摘されている。
  • Titanium Dioxide (二酸化チタン) = 着色料として使用され、発がん性も指摘されている。

他にも種類によっては、

  • 合成着色料
  • 人口調味料
  • PGPR (Polyglycerol polyricinoleate) 人口乳化剤。過去10年間のうちに散見するようになった人口乳化剤で、高価で手間がかかるココア・バターの代用品として、賞味期限を劇的に伸ばす。一部では、がんや、炎症の原因と指摘されている。
  • 乳化剤 大豆由来 ー 日本では、使用目的によってどのような乳化剤が使用されているかは表示しないで良い。腸細菌のバランスを崩し、大腸がんの原因にもなるという研究報告もある。使用されている大豆は、GMO由来であることが多い。
  • TBHQ (tert-ブチルヒドロキノン) 人口防腐剤。動物実験では腫瘍、視力低下、肝肥大、脳性麻痺など神経系への影響も報告されている。幸いにも日本では使用が禁止されているが、外国商品で見たら絶対に手にしないこと。

僕の地元、アメリカ、サンスフランシスコでは、旅行者のお土産として大人気のGhirardelli (ギラデリ・チョコレート)も、日本で大好きだったキット・カットも、ハーシーズのキスチョコなど、ほとんど変わりない毒盛りな内容となっている。

日本では、明治製菓などをはじめとするいくつかの製菓企業がなかなか優良なチョコレートを製造している。例えば、明治の「チョコレート効果」はオーガニックではないものの、なかなかシンプルな原材料で砂糖の含有量も低い。

チョコレートと児童強制労働

カカオの2大産地、西アフリカのガーナ、コートジボワールでは、主に12歳から16歳くらいの子供たちを中心に強制労働をさせている過去には、最少年齢5歳の子供の強制労働も見つかっている。一般的なカカオ労働賃金は、1日$2。($2 ≒ 1000フラン 安いレストランでの一食が賄えるくらい。卵12個=1300フラン)このような子供たちは、これらの賃金さえままなあないどころか、最も安価な食事を強いられている。コートジボワールのカカオ農家が生活最低賃金を得ているのは、全体の12%にしか満たない。

労働は通常朝の6時くらいから、日没まで続けられる。子供は、木に登ってココナツを切り落とす、また集められたココナツのさやを切り開き中のココナツの実を取り出すといった作業をするが、これらの作業に大きな鉈を使用するため、手足に数々の切り傷がある子供がほとんどである。また、これらの子供は学校にも行かせてもらえない。このような形での児童労働は、国連国際労働法に違反している。

また、カカオ採集の強制労働をさせるための子供の密売も行われている。

これら、カカオ関連の子供の強制労働が明るみになったのは、2004年にアイボリーコーストのファーストレイディーの命令で、同国のカカオがらみの汚職を新聞に発表しようとした記者を誘拐殺害したり、2010年にコートジボワール政府が、自国のココア産業がらみの汚職を明るみにした新聞記者を拘留などしたことが事実になっていることである。これらのココア生産農家は、ハーシーズ、マーズ、ネスレなどの大企業にそのココアを卸しており、最近これらチョコレート菓子大手のこういった調達元での労働問題が取りざたされ、各社とも自動就労の関わったチョコレートの販売を取りやめ、これから数年間のうちにこのようなチョコレートの製造を完全になくすことを公にしているが、そのプロセスはなかなか進んでいないのが現状。

2021年:米国での訴訟(Nestlé/Cargill 裁判)

  • 事件:8人の元児童労働者が、アメリカの最高裁に対して、ネスレとカーギルがコートジボワールの農園における児童労働を助長・支援したとして訴訟
  • 主張:これら企業が「強制労働の存在を知りながら利益を得ていた」。

カカオの児童労働は、コートジボワールで130万人、ガーナで92万人との調査報告がある

児童強制労働のみならず、カカオ採集を目的に熱帯雨林を伐採し森林を破壊している地域も多くチョコレートは、自然破壊の原因ともなっている。

このようなカカオ採取にまつわる児童強制労働、不公平な低賃金労働などを修正しようと働きかけている団体はいくつかある。いかにその代表的なものを挙げておく。

ACEという自動強制労働をなくすNPOの試みに、明治製菓や、江崎グリコなど日本製菓企業のいくつかが参加している。

チョコレートを選ぶ際には、ぜひその企業がこのような活動に関わってるかどうかを調べてから購入して欲しい。

児童強制労働、不平賃金、森林の伐採などに働きかけているノンプロフィット団体とそのシンボル。チョコレートを購入する際にはいずれかのマークが記載されていることを確認し、賛同する製造者をサポートすることを心がけたいものだ。

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