
水は美しい。そして人間に必要なたくさんのミネラルも含んでいる。しかし水の性質上、有機化合物や、僕らが日々地中に垂れ流している工場廃棄物、化学物質なども流れてくるうちに水に溶け込んでその一部となってしまう。また、国や行政が人為的に加えている物質なども含まれる。それらの中に僕らに害を与えるものはあるのか?
ここでは特に日本でも水道水に必ず含まれる消毒剤とその副産物その他、主なものを見てみよう。
消毒薬としての塩素

WHO が推奨する水道水中に含まれて良い塩素の量= 5 mg/ litre
自然の水には人間が必要とするたくさんのミネラルや物質が含まれている。しかし、そこには細菌や、バクテリアといった人体に悪影響を与えるものも含まれている可能性がある。ことに山奥から都会まで遠路はるばる流れてくる水には自然の恵みだけでなく、工場廃棄物や地中に含まれる農薬その他なども流れている可能性もあることから家庭に流れ蛇口から人の体に入る前に殺菌を施す必要性がある。これに使用されるのが塩素だ。
日本の行政は、残留塩素と言って水道水から出てくる水に含まれていなければならない塩素の量を定めている。
日本: 0.1mg/1L 以上、1mg/L 以下の値で含まれていなくてはならない。
現在実際に水道水に含まれる塩素の値は、僕が日本で住んでいた東京、渋谷で平均0.4mg/L である。
この定められた値を他の国と比較してみよう。
ドイツ ベルリン:0.01mg/1L 以下
アメリカ:4mg/1L 以下(平均はサンフランシスコで2.5mgくらい)
というように、ヨーロッパ、日本、アメリカでは塩素の基準値が大きく異なっている。アメリカは非常に高い。
消毒剤(塩素)の副産物ートリハロメタン

1970年代、科学者たちは水に塩素が添加されると、トリハロメタン(THM)が生成され、その一つがクロロホルムであることを発見した。THMは体内でフリーラジカルの生成を促進し、非常に発がん性(がんを引き起こす)が高いとされる。塩素とTHMは、さまざまな種類のがん、腎臓や肝臓の損傷、免疫系の機能不全、神経系の障害、動脈硬化、先天性異常と関連している。
- クロロホルム – CHCl3
- ブロモジクロロメタン (BDCM) – CHCl2Br
- ジブロモクロロメタン (DBCM) – CHClBr2
- ブロモホルム – CHBr3
トリハロメタン量は日米間で以下のように規制されている。
アメリカ法律:0.08mg/L
EWG:0.015mg/L (エンバイアメンタル・ワーキング・グループの出す規定値)
日本基準:0.1mg / L
ベイエリア:0.041mg/L
渋谷:0.025mg/L
新しい研究によると、塩素を含むプールで頻繁に泳ぐ子どもたちは、アレルギーや喘息を発症するリスクが高まる可能性があることが報告されている。また、成人では、プールでの塩素への曝露が膀胱や直腸がん、さらには冠動脈疾患のリスク増加など、他の健康問題とも関連していることが示されている。
また、「塩素消毒された水を使用する人々のガンのリスクは塩素消毒されていない水を使用する人々のそれに比べて93%高い」、「乳がん患者の脂肪組織には平均して50%から60%高いトリハロメタンが発見される」と言った恐ろしいデータも存在している。
data from U.S. Council on Environmental Quality and BreastCancerFund.org
トリハロメタンは、熱を加えると増加するという研究報告もあり、シャワーやお風呂で皮膚全体から吸収されるほか、湯気となって体内に吸引される可能性もある。これらが、発がん性ばかりかアトピーや他の皮膚炎を起こしている原因になっていると指摘する医師も多い。
ヒ素
ヒ素は地中に存在する有機物質であり、地下水中のヒ素は主に風化した岩石や土壌から溶け出す鉱物の結果だ。当然ながら地中を流れてくる水に含有される。ヒ素は猛毒であり、発がん性物質。少量でも人間を死に至ら占めることができる。2001年、米国環境保護庁(EPA)は、飲料水中に許容されるヒ素の最大濃度を50マイクログラム毎リットル(μg/L)から10μg/Lに引き下げた。
基準:
EPA:0.01mg/L
日本:0.01mg/L
東京渋谷:0.001mg/L
フッ素
フッ素も有機化合物であり、自然の中に存在するため水にも含有されてしまう。最近日本でもPFAS(フッ素化合物)が問題になっているが、なんとアメリカでは虫歯の予防を促進するためフッ素を国が水道水に混入している。
現在では英国やカナダの研究で、フッ素が虫歯予防に役立つというのは間違っており、発がん性や甲状腺機能の低下を促進するほか、PFAS生殖機能に影響を与え、流産や早産、不妊を引き起こす意外にも子供の発達にまで影響があるという報告が出ている。
WHO 1.5mg/L
USEPA 4.0mg/L
EU 1.5mg/L
JAPAN 0.8以下(健康)東京・渋谷0.10mg/L
サンフランシスコ 0.69ppm
農薬

田畑に散布された農薬や除草剤は、地中に流れ残留するのでこれも水に含まれる。最近では、発がん性物質として遺伝子組み換えとセットになっている除草剤「ラウンドアップ」に含まれるグリフォセートが水道水からも多くの場所で検出されている。
以上代表的な水道水の毒素であり害の大きいものを紹介したが、他にも重金属や、抗生物質その他を含め、発がん性を持つものが多いことが理解できる。毎日多くの水を飲み、料理に使用し、シャワーや風呂に浸かって皮膚からも吸収するので安全と言われる範囲の量であっても長期的に僕らの体を蝕んでいき、老化を促進させ、健康被害となる可能性は否めない。
ことに塩素とその副産物であるトリハロメタンは、熱を加えると増加するという研究報告もあり、シャワーやお風呂で皮膚全体から吸収されるほか、湯気となって体内に吸引される可能性もある。これらが、発がん性ばかりかアトピーや他の皮膚炎を起こしている原因になっていると指摘する医師も多い。
次回は、これらの水道水に必ず含まれる毒素にどのように対応することができるかを書いてみようと思う。
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