
前回は、植物油(主に種子油)がいかに僕らの健康を損ね続けているのかを書いてみた。でも、そんなに何もかもダメなら一体どんな油を使えばいいのよ〜?と思った人も多いと思う。
なので今回は、あなたの体が泣いて喜ぶ油の代表的なものを紹介しよう。
と、その前に前回の危険な油が密かに潜んでいるところで注意したい点があるので、この盲点を皆さんに追加紹介しておかないといけない。
意外なスナック、揚げ物系、甘いものお菓子の植物性脂質含有量の多さ

いかにスーパーに並んでいる商品が植物油にまみれているか。なんと、あの小さなきのこの山の40%以上が植物油だ。カレー粉も大量の植物油が含まれている。これは盲点だ。これだけみても日本が、がん、心臓病、糖尿病がベスト3の慢性病大国である理由が理解できる。料理用油だけでなくこういったものにも気をつける必要がある。
では、本題に入っていきたいと思う。
身体が泣いて喜ぶ油のポイント
- 前回にも書いたように油は劣化と酸化が一番怖い。この劣化と酸化は多くの植物油の精製加工の段階ですでに始まっている。なので、劣化や酸化が極力ないもの。
- スモークポイント(発煙点)が高いもの。油を熱し、煙が出てきた時点で油は酸化するばかりか、アクリレインという猛毒を発する。なので、熱を加える料理に使うには、スモークポイントが高いことが重要。
- 極力加工されていないもの。
- 濃色のガラスの瓶に入っているもの。
- 脂肪酸として体にどう貢献をもたらしてくれるか。
僕が油で相撲部屋を作るなら以下で場所に挑むだろう。
横綱:ココナツ油

以前はオリーブオイルを何にでも使用していたがココナツオイルを知ってからはこちらが常食油となっている。ただ、ここで言うココナッツ油は、エキストラバージンで、低温圧搾のものだ。
大きな理由は以下の3つ
- エネルギーに素早く変換されるMCT(中鎖脂肪酸)を豊富に含んでおり、ケトン体を生成しやすく、脳のエネルギー供給を助ける。
- 食用油のみならず、肌につければ日焼け止めや、殺菌に、髪につければツヤを出すといった美容、殺菌効果もある。
- スモークポイント(発煙点)が高く、炒め物、揚げ物などに使用してもほとんど酸化しない。
大関:オリーブオイル

オリーブオイルは、あまりに多く出回っており、中にはプラスチックの容器に入り、コーン油のように黄金色しているものもある。これらは一説によるとキャノラオイルやコーンオイルを混ぜたものもあるらしい。なので、品質には要注意だ。ここでもやはりエキストラバージン低温圧搾で昔ながらの圧搾方法オリーブオイルの話である。
理由:
- 悪玉コレステロールを減少させ、善玉コレステロールを維持、または上昇させる
- 良質なものは、香りと味がとても良い(個人的な好みではあるが)
- スモークポイントも比較的高い
関脇:アボカド・オイル
理由:
- スモークポイントが非常に高い
- オリーブオイル同様一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)が豊富で抗炎症効果も高い
- 低温圧搾でもオリーブオイルや、ココナッツオイルのように香りや味に独特のクセがないので、さまざまな料理に使用することができる。
関脇:ギー

- インドで紀元前2000年まで遡ることができ、アーユルベーダでも心身を浄化する働きがあるとされる。
- ビタミンA、D、K、Eなどの脂溶性ビタミンが程よく含まれており、短鎖脂肪酸も多く含まれるので抗酸化作用、腸壁を強化するなどさまざまな健康ベネフィットをもつ。
- スモークポイントが高い
関脇:バター

バターは、60年代にアメリカで心臓病の原因のレッテルを貼られたが、ここ5年くらいの間に飽和脂肪酸と心臓病の関連性があまりないということが研究で明らかにされ、その汚名を挽回した。バターは美味しい。特にパンとの相性が良く、食べ合わせ的にもパンとバターが体に良いことがわかってきている。ここでも、品質によってバターの良し悪しは悪魔と天使くらいの差があることを肝に銘じてほしい。天使は放牧牛のミルクからできたもので、できれば高温殺菌されてないもの、そして発酵されていれば尚更天使の格が上がる。悪魔は、簡単に言えば量産型の牧場でホルモンや、抗生物質を打たれ、GMOコーンや大豆を与えられた乳牛からできたバター。基本的にオーガニックであることは必須だろう。この二つの栄養素は雲泥の差だ。バターはスモークポイントが低いので、高温料理には極力使用を避ける。
理由:
- なんといっても美味しい
- 多くのビタミンAを含んでいる
- 乳製品に特有のCLA(共役リノール酸)を含んでおり、体脂肪減少、免疫強化、また、ガンの予防にも役立つという報告がある。(ソース)
まとめ
ちなみに僕の使っている油は、炒め物などの高温料理にココナッツオイルかギー、サラダなど熱を加えない料理にオリーブオイル、パンにはバター。この4つのみを使用している。
極論になるかもしれないが、アメリカで僕が信用する多くのヘルスエキスパートたちは、油は熱を加えないで摂取することを奨励している。炒め物をする際にも、水で調理して、油をかけて食べるというのが良いと言っている専門家も多い。タオイズム、養生法などでは、生食の次に油炒めを勧めている。油に絡めて加熱することで、食物に含まれる栄養素や酵素を極力失わずに留めておくことができるからである。
日本での難点は、これらのオイルが一般的でなくことに品質の良いものとなると比較的高価であるということだろう。
こちらのココナツオイル専門で販売を行っているココウェルさんの社長さまには以前にインタビューしたことがあり、他に比べて品質もよく、比較的値段もお手頃だ。
では、できる範囲であなたの油を少しでも整え、いつまでも健康でいられる体を得ることを切に願っています。
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