脳をベストにすること

さて、脳をベストにするもの(ことに食べ物)を前回は御紹介しましたが、今回は、脳をベストにすること(アクション)の代表的なものを御紹介したいと思います。体を動かすことは、血行を良くし、同時にドーパミン、エンドルフィンなど俗にいう「ハッピー・ホルモン」の生産を上げるので、当然あなたの気分を良くし、ホーリスティックに脳の機能を向上しますが、アクティブに生活を送るのみならず、質の良い休みを摂ることも脳にとって大変重要なこととなります。以下、個人的に行なっていることも含めて見ていきたいと思います。
- Dao-in(導引) エキササイズ 脳を覚ます
ダオイスト系の一連のエキササイズで、「ダオ・イン(導引)」という、身体のデトックスに特化したものがあります。僕は、朝このエキササイズをやく30分ほど行いますが、この頭のエキササイズを行うと寝ぼけた頭が一気に頭がすっきりして、意識がはっきりとします。文章の終わりにリンクを貼りましたので、朝起きてやって見てください。
- 質の良い睡眠
脳にとって眠りは大変重要です。脳は、あなたが休んでいる時も働いていますが、起きている時にはできない色々な処理をおこなっています。その中でも最も重要なことは、毒素をフィルターし、排泄するということでしょう。脳は僕らが眠っている間に、記憶をオーガナイズし最適化するのです。最近の研究報告では、睡眠中に脳内で機能しているゴミ処理システム「グリンファティック・システム」によって、アルツハイマーの原因であると言われているベータ・アミロイドが同時に処理されている、という報告をしています。よって、慢性的な不眠の症状などがある人は、ベータ・アミロイドが蓄積して、アルツハイマーにかかりやすくなることを示唆しています。
睡眠時間が十分取れていないと次の日に集中力、記憶力が低下するといった経験は誰でもあると思いますが、このゴミ処理システムが十分に行われないために起こるので、常に質の良い睡眠が、脳の健康に貢献してくれるのです。
- 社交
脳を元気に、機能的に保つには他の人との接触が大変大切なことがわかっています。社交において、他の人々との会話、ゲーム、笑い、新しい言葉、新たな考えの交換、といったアクティビティーが脳の神経回路を活性化させ、柔軟にし、認知的予備力を養います。一般的に、知的刺激を長期にわたって受けてきた人は認知症の発症が普通の人に比べて遅いといったことが知られていますが、認知的予備力はそういった脳の忍耐力を表しています。
- 瞑想
瞑想、マインドフルネス・エキササイズなどが脳に良いことは比較的皆さんに理解されているので、ここでは個人的ですが、僕にとって最も意味深いと思える瞑想法の一つを紹介します。
多くの瞑想は、「何も考えないこと」を意図していたり、呼吸を意図的にコントロールしたり、イメージを想像したりするものが多くあります。
僕が行なっているものもいくつか方法が異なるものがありますが、このクリシュナムルティーが提唱していた瞑想法は、一味違い、効果も高かった気がします。
方法は簡単です。
静かに背筋を伸ばして、床、または椅子に座り普通の瞑想のように鼻から呼吸を始めます。あたかもスポンジが水を吸収するように自分の意識を体に浸透させます。
頭に何か浮かんできたら、それを避けたり、やめたり、意識的に下に落としたりということをせず、ただその浮かんできたこと(もの)を優しく認識します。そのまま、また何も意図せず静かに座り、何か浮かんできたらそれを認識するということを20分くらいこれを続けます。
これだけです。大きな違いは、浮かんできたことに蓋をせず、しっかり認識するというだけの違いです。どちらかといえば瞑想というより、マインドフルネスの部類に入るかと思います。
この、「自分の思いを自由にはびこらせて、それをただ認識する」ということが僕には非常に意味深かいと感じられたことです。その理由をここでは述べないでおきますが、皆さんもぜひやって見てご感想をお聞かせください。
次回その4では、「ベストな脳にしてくれる人々」を紹介したいと思います。
導引・頭を覚ますエキササイズ
https://www.icloud.com/iclouddrive/04dGidhIlrGci7JwViDijT7eg#Dao-in_Head
参考研究報告:
https://www.nih.gov/news-events/nih-research-matters/how-sleep-clears-brain
https://academic.oup.com/psychsocgerontology/article/76/6/1027/5929310?login=true
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