
さて、僕が風邪を引いた時にお婆ちゃんが僕にさせていたもう一つのお決まりが、「番茶のうがい」です。
そもそも、番茶とは「番外茶」という意味合いから来ているらしく、本来のお茶の種類に当てはまらないものを「番茶」と呼び、種類は大きく分けて以下になるようです。
- 一番茶の手摘み、あるいは若芽を摘採した後の遅れ芽を摘採したもので、品質は良好。(専門的には「一茶番」)
- 三番茶を摘採せず、そのまま枝葉を伸ばしたものを秋に摘採したもので、量的にはもっとも多い。(専門的には「秋冬番茶」)
この一番多く出回っている「秋冬番茶」を、僕らは一般的に「番茶」として飲んでいるようです。
この番茶でうがいすることが、本当に風邪を予防してくれるのでしょうか。お婆ちゃんの知恵に根拠はあるのでしょうか?
ご存知の方も多いと思いますが、お茶には、「カテキン」が大変多く含まれています。
美容などでよく知られるカテキンですが、カテキンの最大パワーは何かと言えば、抗酸化パワー、殺菌パワー、抗ウイルスパワーなのです。
カテキンの殺菌パワーは強力で、大腸菌(O157)を緑茶エキスに入れておくと24時間後に死滅するという報告があります。
また、ウイルスに関しても、カテキンは細胞に結合するスパイクを閉じてしまうので細胞と結合することができず、結果としてウイルスに罹りにくくなるという研究結果もあり、そのカテキンを豊富に含んだお茶は風邪やインフル予防に効果があることが大きく頷けます。
ちなみに番茶は、緑茶にも増してカテキンが多く含まれており、カフェインは随分と低いので1日に多く飲んでもカフェインの高摂取を気にしなくて済みます。
また、塩を少し(自然塩)加えることで、マクロビなどでよく聞く「塩番茶」になり、塩の殺菌作用との相乗効果を得ることも可能です。
なんと、茶に含まれるカテキンの抗菌、殺菌、抗ウイルス作用が発見されたのはほんの40年前。
なんでお婆ちゃん、こんなことまで知っていたのか?
ということで、頻繁に番茶を飲み、冷めたらうがいをすることで、風邪やインフルエンザを予防、緩和できるということは、科学的にみても理にかなっています。
ツッコミ考:うがい薬とカテキン
僕が懸念する市販のうがい薬に含まれる化学消毒薬(主にポピドンヨード)の難点は、その強すぎる殺菌作用が、口内、体内の善玉菌(マイクロバイオーム)も殺してしまうということだ。このような体内のバイオーム群は、細菌やウイルスが体内に侵入するのを守っているので、これらを失うことで免疫力が下がる。ことにウイルスは喉から侵入するので、口内の常在菌という鎧をなくすことで脆弱性を高めることにつながると考える。なので、僕の場合、予防や、かぜの引き始めで喉が痛いなら番茶で、喉が腫れ、熱など出して症状が悪化したなら市販のうがい薬というようにしている。
これは、細菌を気にして行う過剰な消毒、アルコール類、ブリーチ、塩素系の洗剤も同様のことが言える。手や体をこれらの化学消毒剤で洗浄することは、常在菌までをも殺菌してしまい、体内に細菌、ウイルス類を侵入させやすくなると僕は考えている。このことはまた別の機会に。
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